二つの固有値から、状態を読む。
二準位系の密度行列 ρ が、ある正規直交基底で対角化され、その固有値が p と 1 − p である場合を考えます。0 ≤ p ≤ 1 なので、固有値は非負で、和は 1 です。
ρ = diag(p, 1 − p)
フォン・ノイマンエントロピーは密度行列の固有値だけで決まります。この例では、二値の確率分布に対するシャノンエントロピーと同じ式になります。対数の底を 2 に選ぶと、単位は bit です。
混合の度合いを動かしてみる。
S(ρ) = −p log₂p − (1 − p) log₂(1 − p)
p = S(ρ) =
p = 0 または 1 で純粋状態になり、S = 0。p = 1/2 では最大混合状態となり、S = 1 bit になります。
p = 0 や p = 1 の端では、0 log 0 を極限の値 0 として扱います。グラフは p = 1/2 を中心に対称です。二つの固有値の役割を交換しても、エントロピーが変わらないためです。
測定の不確かさとは区別する。
純粋状態のエントロピーがゼロでも、任意の測定結果が必ず一つに決まるわけではありません。測定基底と状態の関係によって、結果には確率的なばらつきが生じます。ここで計算している量は、密度行列の混合度に関わる量です。
複合系の全体が純粋状態であっても、その一部だけを取り出した状態が混合状態になることがあります。このとき部分系のエントロピーは、量子もつれを考える手がかりになります。
この例は二準位系に限定した学習用の計算です。一般の密度行列では、すべての固有値について和を取ります。
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